計画地は2面道路の変則的な台形の角地。
幅がそれほど広くないにも拘らず交通量の多い道路に面しています。
60坪の敷地ですが台形の形状と駐車台数などを考慮し、
敷地形状に合わせた台形のプランで北側に寄せる配置計画を提案。
南側隣地は新築の住宅が接近しているため、東側に庭を取り、
積極的に光を採り込めるよう大きな開口を設けることにしました。
ハウチワカエデをシンボルツリーとした庭は、
道路側に目隠しの常緑樹、ポタジェの横には大好きだという無花果の木、
庭の花々はお施主さんが暮らし始めてから楽しんでいます。
交通量の多い北側の道路側の壁面は、騒音やプライバシーの事を考慮し、
開口部は設けず、壁で遮断し、光のほしいキッチンや洗面などは
ハイサイドライトにより、柔らかな採光のみを採り込めるよう吹抜けを設けました。
台形の斜めはキッチンの作り方にも影響を与え、空間の中に斜めの板張りの壁が
程よい存在感と空間に変化を与えるキッカケとなっています。
二つの方向の違う板張りの壁が、それぞれの空間を仕切りながらも緩やかにつながり、
家族それぞれが居心地の良い共有空間となっています。