計画地は田園地帯のお社を囲むように残った林の中にある休耕作地。
南側にはランチを楽しむお客さんが絶えないレストランがあり、
レストランや地元の方が車で行き交う道路があります。
北側には白馬の山並みが望める、空も広くおおらかで平らな敷地です。
ウインタースポーツが好きで、自然の中で子育てがしたいということで
大町に移住してきたご夫婦のための計画。
お施主さんの希望は平屋で、プライバシーを確保できつつも開放的で
家族それぞれの居場所をしっかり作り、
快適で健やかに暮らせる薪ストーブのある家。
私たちの考えた計画は、レストランのある南側はプライバシーを守るため、
壁で閉じ、その代わり道路からの視線を遮りながらも
採光の取れるハイサイドライトを設置。
そして平面形を北側に向け「くの字」にし、
北側の畑のある庭に開放したLDKとしました。
「くの字」の平面構成はLDKなどのパブリックなエリアと
個室のあるプライベートエリアを角度を振ることで、
それぞれの空間の役割を確保しつつ、緩やかに繋がります。
LDKのあるエリアの天井は高く確保して、薪ストーブを窓際に配置し、
天井の高いエリアに、約30度角度を振ったプライベートエリアは天井を抑えることで
落ち付いた空間とし全体としてバランスとメリハリを確保。
開放的なリビングには、薪ストーブのゆらゆらと癒される炎があり、
北側からの柔らかな光が空間を包み込み、
今日も家族のお気に入りの白馬の風景が生活の中に溶け込んでいきます。